阡庭巡礼:光明禅寺

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基本情報

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福岡県太宰府  
宗派:臨済宗東福寺派  
創建:1273年  
開基:鉄牛円心  
作庭者:重森三玲  
作庭年代:1957年  
拝観料:800円(抹茶付き)  
拝観時間:8:00-17:00  
 
 
 
 
 
 
 

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紹介

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 「一番好きな庭はどこか」と問われれば、うーむ、とひとしきり熟考した後「光明禅寺」と答えるだろう。
100カ所以上庭を見てきたが、岩の配置、紅葉の美しさ、静寂さなど、庭に関する様々な要素において、この庭を上回るところには未だ出会っていない。
そんな日本一の庭は、なんとわが故郷福岡県にあるのだった。
 
紅葉の名所として知られる光明禅寺の庭は歴史が浅く、できてからまだ五十年しか経っていない。
作庭はかの「昭和の天才」重森三玲。
重森三玲は非常に多作な作庭家として知られるが、この庭は彼の中期の作品。彼の作品は時として前衛的な部分が先走りすぎて、重森三玲の大ファンの僕にも時々ついていけない作品があるけども、この庭は前衛的な部分を少し控えめにし、伝統的な部分と見事に調和させることに成功している。
komyozen01.jpg太宰府天満宮から徒歩5分ほど歩いた住宅街に光明禅寺はぽつりとある。天満宮のたくさんの観光客の喧騒はここまで届かず、鳥の鳴き声まで聞こえてきそうな静寂に包まれている。
寺に足を踏み入れると、そこにはまずシンプルな枯山水がある。
「仏光石庭」と呼ばれるその庭の凛とした佇まいは、どこか見るものに懐かしさを与えてくれる。
しかしこの庭はほんの序の口であり、日本最高の庭園は本堂の奥に隠されている。
光明禅寺の本堂に入ると、「拝観の方は200円をこの箱に入れてください」という張り紙がしてあるだけで人影は全くない。こういう寺はけっこうあって、京都にある東福寺光明院という寺も「好きなだけ拝観料をいれてください」という竹の筒が置いてあって、寺は無人になっている。まあこういう場合は大きく見栄を張る必要はなく、300円〜500円くらいの一般的な拝観料を入れればいい。当然、タダで入ってはいけない。庭を維持するのは大変なことなのであって、見せてもらう以上拝観料は払うべきなんである。
そんなわけで、拝観料を5万円ほど箱に入れて(すいませんホントは200円です)本堂の中に入ると、そこには信じられない光景が眼前に現れる。
komyozen03.jpg「一滴海庭」と名付けられた雄大なその庭は、 その場から一歩も動けなくなるほどに圧倒的であり、 またそこから一歩も離れたくなくなるほどに美しい。
重森三玲独特の岩の豪快な立て方も実に見事だが、何よりもやはり紅葉の美しさに目を奪われる。
また、「苔寺」との愛称で親しまれているように、苔の手入れも行き届いている。
三尊石や鶴島亀島などの伝統的な石組は配置されておらず石組だけを見ると現代彫刻のようにも見えるが、全体を俯瞰してみると日本で最も美しい庭園の姿が浮かび上がってくる。
実に素晴らしい日本庭園であり、故郷である福岡県にこのような素晴らしい庭園があることを誇りに思う。
紅葉の美しい11月末か、苔の美しい梅雨の季節の拝観を強くお勧めする。
 
あ、ちなみに僕と妻の初デートはこの庭だったりします。
要するにこの庭で妻を落としました。
三玲先生、ありがとうございます。