あらすじ

柴田ヨクサル 著
週刊ヤングジャンプ / 集英社
2006年-
1-5巻
表のプロとは違う、賭け将棋をなりわいにする真剣師の青年・菅田。アマ最強を自負する彼を倒したのは、秋葉原の女真剣師だった! 81マスの宇宙を舞台に繰り広げられる破天荒将棋バトル、ここに開幕っ!!
くつ王

コマがでかい。
文字も負けずにでかい。
これは何事だろうか。
老人でも読めるように配慮してくれているのだろうか。
だとしたらハチワンダイバーは世界初の「バリアフリー漫画」ということになるだろう。
しかし老人はハチワンダイバーを読まないと思うのだがいかがだろうか。
そんなわけで、1巻読むのに10分くらいしかかからないが、夢精した後のようなめくるめく爽快感が味わえる覚醒剤のような漫画である。
とにかくテンションが異常に高い。
ココリコの遠藤が24時間「ホホホ〜イホホホ〜イ」をやってるようなテンションとでも言えばいいだろうか(よくない)。
こういうハッタリだけで勝負という漫画は嫌いじゃないが、やはり老人にはこのテンションはついていけないだろう。
で、3巻くらいまでは怒濤の勢いで最高に盛り上がるんだが、4巻くらいから飽きてくる。
ドラッグに耐性ができるようなもんで、シナプス間隙のレセプターにダウン・レギュレーションがかかって同じくらいのテンションではこっちも盛り上がれなくなってくる。
ああ、もっとすごいテンションを見せてくれ・・・。
あと、ヒロインが全くかわいくないところがすごい。
ヒロインがかわいければこの漫画はさらに倍くらい売れていたと思うんだが。
今岡秀雄
最初は面白そうでガガッと引き込まれたんだけど、メイドを見てアレがフニャ〜っとなってあとはつまんなくなっちまった。
「ご主人様のメイドでいさせてください」
意味も必然性もないけど勢いとインパクトのために吐かれたセリフで超トーンダウン。
まあ…俺には合わない作品だったって事で。
来週

ずっと気になっていたのが「みるく」のふくよかな肢体。
あの足の太さは男性にウケるのか・・・と。
思えば巨乳キャラはほとんど太ももが太いわけで。
あんなん、ジーンズとかはいたらダサダサだぜ。
あら、失礼。
将棋のことはまったくわからないし興味も無いので
対戦するときのページは流し読み。
しかし、これファンタジーだね。
レベル上げしつつ、強くなっていく様や
次のボスキャラはどんなんかな、と期待したりとRPG要素が含まれてて。
だからゲームは専らRPGのみという私にも楽しく読めたのかな、と。
私ね、「ガラスの仮面」しかり、他の漫画でも読んだら
演劇やりたい、とかフィギュアスケートやってみたい、とか
すぐに影響を受けまくるのだけど、
この漫画見て、将棋したいと影響を受けなかったところを見ると
そんなに入れ込めなかったのね。
で、5点。
ただ「ハチワンダイバー」というネーミングは上手だね。
将棋のマス目の数が81だということは頭に入ったもの。
貴族

中学の頃に友人がその頃流行ってた「変態仮面」に対抗して謎の漫画「谷仮面」
を買ってきたのを読んでこの人を知りました。
その頃から流れるこの独特さ。
10人が10人思うところだろうけど、コマがでかい、文字がでかい。
いいですね、そうじゃないと表せない「勢い」ってのを大事にしてるってことですよ。多分。
「エアマスター」という格闘漫画の次に将棋漫画始めたんでどうするんだろうと思ったんですけど将棋漫画でも熱いですね。
将棋漫画でコマや文字を大きくする意味がわからん、メイドが出てくるのも意味わからん、ってのをねじ伏せてますね。
金を懸けて将棋をする真剣師のドラマですが、なるほど真剣師とはこういうものなのかとうなづくことはほとんどありません。
ヒカルの碁以上にルールを知らなくても楽しめるエンターテイメント。
最高のやりとりを抜粋します。こういう漫画です。(以下激しいネタばれ)
「100万ちかくある。おまえが勝てばオレの全財産はおまえのものだ。おれが勝てばそよちゃんのオッパイを揉む」
「なるほど冗談ではないんですね。100万ぽっちじゃ釣り合いません、ボクもオッパイで」
「いいだろう」
おっぱいを賭けた真剣バトルに決着がつく
「参った。揉め。そよちゃんのオッパイはおまえが揉め」
「やっぱり揉めません!」
「そんなやつはいないんだよ!おまえも真剣師なら揉め!」
「そっ、そうなの!?」
「そうぼぉあ!!!!」
最高です。
頼む

内容が薄いのに面白い。
文字フォントが大きくて、絵のタッチもあって「ギャグ漫画か?」と思いきや、内容はそんなこともなく、なんともいえないアンバランス。
のっけから、話にスッと引き込まれてぐいぐい読んでしまう。そして話がどんどん加速して前に進んでいく。まるであらすじだけ追っているかのように。それが読みやすさを生んでいるのだけれど、内容が軽くて逆にちょっと抵抗がある。いろんな面白い作品が持っている必殺の要素が、無節操なまでにふんだんに織り込まれてあって、それはもう手放しで面白いんだけど、「七夕の国」の後に読んだせいか、ちょっと「薄さ」が気になったので「七夕の国」を基準に2ランク下で6点。
ただ、まだ4巻。この勢いでグングン話が進んで、いったいどこまでいくんだ?という興味がある。今、物語が一つ目のクライマックスに近づきつつあるので、その後の展開が楽しみ。6点以下になる可能性はなく、今後の展開次第でひょっとすると8点に化ける可能性を秘めた作品。
クロストーク
くつ王 × 今岡秀雄 × 頼む × 貴族 2008.03.27
「ハチワンダイバー=宴会芸」?
くつ王 じゃあ始めましょうか。では今夜は『ハチワンダイバー』についてレビュー後のクロストークをしたいと思います。まずは皆さんのレビューを振り返ってみましょうか
頼む 似てたよね、みんな。
くつ王 うん。僕と今岡のレビューは言葉が違うだけで全く同じ内容だった。で、一番高得点だったのが8点の貴族だけど・・・
貴族 あんなバカ漫画面白いじゃないですか。
くつ王 まあそこをどこまで評価するかが分かれ目だと思うんだけど
頼む 面白い。で、終わるもの、っていうね。
今岡秀雄 俺はむしろ引いた。ウザいと感じた
頼む いま流行の、宴会芸みたいなお笑いと同じじゃないですか。
くつ王 そう。「確かにコマがでかくて、文字もでかくて、スピード感があって、面白いけど、これがずっと続くのはちょっと・・・」っていうのが貴族を除く僕ら3人の大まかな総意かな。僕も途中から飽きた。3巻くらいまでは最高に楽しかったけど。頼むの言う「宴会芸」に飽きたっていうか。「藤崎マーケットもはじめは面白かったけど、もういいよな・・・」って感じ。
貴族 そうか。面白いのは週刊で読んでるからかなー
今岡秀雄 あと女がひどすぎる。設定も見た目も
貴族 それは同意
くつ王 あー、あのヒロインのかわいくなさは僕も今岡も指摘してたところですが
頼む 貴族の好みとは違うよね
くつ王 うん、貴族の好みではない。胸はでかいけど
頼む もっとこう、ショートとか・・・
貴族 や・・・ちょっ・・・
頼む 貴族はショートとか・・・
貴族 ・・・そんな話はしてないよ?
くつ王 ショートの方で貴族に興味のある方はマンガヘッドまでお便りを
貴族 脱線しすぎじゃん。
頼む あ、じゃ、戻すけど、ショートカットの話から戻すけど、僕は特にね、普段漫画読まなくてこのMANGAHEADのためだけに読んでるから最近は七夕の国とハチワンしか読んでないのね。するとこう、完全に二極化するというか、七夕の国読んだ直後にこれ読むと、そりゃ面白いんだけど、っていう。
くつ王 静と動だからね・・・
頼む ギャグ漫画ならもっと面白いのあるぞ、主人公成長系ならもっとあるぞ、と思ってしまう。だから今後しだいかな、と。
貴族 いや、この作者は昔からずっとこういうポジションだよ。
くつ王 でもね、現時点ですでにワンパターン化してない?潜って勝って、潜って勝って、負けたら修行だ〜みたいな
今岡秀雄 主人公の変人ぶりも半端だし、勝負→修行→勝負っていうのもワンパターンだし、特徴は勢いだけなんよ
頼む ずっとあらすじを追ってる感じがね。
今岡秀雄 主人公の童貞ぶりをガッツリ描いて勃起した描写入れるとかさあ、どこかに振りきれてほしい。雰囲気は振りきれてるけど話が普通。おっぱいのくだりは面白かったけど
将棋は関係ない
くつ王 この作者ね、将棋漫画を描きたいって言ってヤングアニマルで断られてヤンジャンで描いてるんだけど将棋はあまり関係ないよね。
頼む おもろいエピソードね、それ。
貴族 将棋関係ない。
頼む 将棋ホント関係ない。
貴族 でも将棋はほんとにうまかったらしいね、この作者。
くつ王 あ、そうなんだ
貴族 だからいつか将棋漫画を・・・ってことみたい。
今岡秀雄 これが真剣師じゃなくてプロの世界なら主人公の変人ぶりが出て面白いかな〜とは思ったけど、珍しい世界を描きたかったのかな
貴族 前もストリートファイト漫画書いてたからストリートな感じが好きなのでは。
くつ王 『月下の棋士』は将棋ありきの漫画だったけど、ハチワンは将棋の必然性はあまりないよね。で、そのヤングアニマルで最近将棋漫画を始めた羽海野チカの『3月のライオン』もそうなんだけど
頼む 貴族が8点を付けたのは、勢いだけじゃない何かがあるって思ったってこと?
貴族 将棋はとりあえず書きたいから入れただけで、漫画としてはあのちょっとズレてる一生懸命さとか小話とかの雰囲気を楽しむものだと思うよ。
くつ王 うーん。むしろ作者に取ってむしろストーリーはほとんどどうでもいいんじゃないかなと思ったんだけど。とにかく勢いっしょ
貴族 うん。メイドとかその象徴だよね。必然性が全くないっていう。
ハチワンダイバーを読むには若さが必要
くつ王 僕が思ったのは、僕らはみんな同い年だけど、僕らの中では貴族が一番「感覚が若い」のかな、と。僕はちょっとこの漫画にはついていけないっていうか、まあ飽きたからさ。これをずっとおもしろがるのって体力がいるよ?(まあ貴族は絶倫だからな)
貴族 一生で一度しか読まなくていいよね。週に一度のカンフル剤みたいなものだよ。
くつ王 ああ、確かにまあ覚醒剤のようなものではある。僕はもう耐性ができちゃったけど
貴族 高得点を付けた自分でもちょっと理解できないんだけど、ハチワンダイバーがこの漫画が『このマンガが面白い』のベスト1になってるわけやん。
くつ王 うん。そして来年は圏外だと思う。一瞬の煌めきっていうか
今岡秀雄 でもあれ、去年は『デトロイト・メタル・シティ』だっけ?あれが1位っしょ?あんなもん目新しい漫画がポッと出てるだけよ
くつ王 頼むの言ってた若手芸人の一発芸みたいなもんだよね。『デトロイト・メタル・シティ』も今年は圏外に消えてたし
あのメイドがもう少しかわいければ・・・
今岡秀雄 ハチワンも最初はすごく期待が持てたんよね、第一話は。凄く面白そうな引きで。でも・・・もう全てはメイドが俺のチンチンを萎えさせた。ホントにイラッとしたもん。やけん俺はもう正当な評価できないかもしれない
頼む 確かにメイドがかわいければ少し変わったかもね
くつ王 そう、それは思う。売れ行きも全然違うっしょ
貴族 そういうところを作者が求めていたのか謎だよね。あれはわざと外したのか、本気で描いて外れてるのか。
くつ王 でもさ、あのヒロインじゃあ主人公が彼女を好きだっていう気持ちは、全然理解できないよね。おまえこんなんがいいんかっていう。
頼む じゃあ仮に女の子がすっごい、も、すっごいかわいかったとして。採点は変わるか、というのは?
くつ王 まあ主人公が真剣師になっていく動機は理解できるようになるかなー。僕は7点に上げてもいいかも
貴族 うーん。でも漫☆画太郎みたいに浮くだけかもね。
今岡秀雄 う〜ん女のキャラまで変われば上げていい
頼む 僕も。それがあって、7点が最高やね。現時点で。
「僕もおっぱいで」がハチワンの全て
貴族 将棋を中心に見てみたらどう思う?
くつ王 将棋を中心って・・・見れないでしょこの漫画!どうやってみるの!?
今岡秀雄 勝ち負けや修行を中心に見るってこと?
頼む 見れない。見せてない。
貴族 将棋がわからないなりにこの展開は熱い!みたいな。
くつ王 あーそういうことね。まあ将棋は知らなくても楽しめることは間違いない。飛車の動き方知ってても全然役立たないよね
貴族 知らないスポーツをテレビで見てて応援してしまう、みたいな。
頼む その点を加味して、面白い、として、6点つけたの、僕。これが将棋でなくて、チェスでも、ボクシングでも、フェンシングでもいい。
貴族 題材はなんでもいいよね
今岡秀雄 主人公が好きでもなければ感情移入もできないため勝ち負けに興味持てないし…何が題材でも俺は無理
貴族 でもノーガードの殴り合いとかなったり、相手に判断を任せる勝負手打ったりとか格闘的なものを将棋の世界に持ち込むって言うこの人オリジナルな感性好きです。高得点つけたのは「ボクもおっぱいで」っていう発言にこの漫画について行こうと思ったっていうところ。
くつ王 それは分かる
頼む 貴族がレビューで抜き出していた会話、あれはよかったもんね。
くつ王 あそこまでの展開はすごい面白かった
今岡秀雄 あの路線で突っ走ればさあ、主人公のイカれっぷりをずっと出していけば面白いと思うけど、途中からだだの野村(マンガヘッズ共通の知人)だもん
頼む ん?野村?
今岡秀雄 ああ、童貞だもんってこと
貴族 ちょ、野村は童貞違うよ!(多分)
くつ王 素人童貞ではあるけどね。
頼む あ、ちなみに「格闘的なものを将棋の世界に持ち込む」っていうのはその手の人たちは普通にしてます。「受けが厚い」とか「相手の攻めをよく我慢してこの一手でひっくり返す」とか。それをデフォルメして、漫画にまとめた、ということは作者の功績だけど、作者の純粋なオリジナリティではない。
くつ王 ほほう・・・手厳しいねえ(ニヤリ)
頼む 貴族は、ワンピvsナルトでも思ったけど、例えば小説と漫画はまったく別物で娯楽として、漫画として、面白ければよい、と。若者向けだから、面白い、と。そういうことかな?僕はそれだから、29歳として、6点、つまり面白い、それだけ、という点です。
貴族 うん。小説でしかできないものは小説でいいじゃん。
頼む 「行間を読ませないで、少年誌は漫画の中で全部説明してほしい」という貴族のワンピvsナルトでの夜話の中の台詞は、なるほど、と思った。賛成。そういう考え方ある。そして、それを、少年の読み方をできる貴族に対しての、くつ王の「若い」という指摘、なるほど、と。
くつ王 いやーそれほどでも(テヘッ)
頼む さすがといいたい。言う。さすが、と。
くつ王 ということは、これは若者向けのドーピング漫画として、いい大人の我々としては、すこし距離を取って見てしまうのも仕方ないのかな?貴族は若い、と。しかも絶倫だと。
頼む うん。そう。そうなの。
貴族 ハチワンダイバーのあの空気は小説でもアニメでも他の漫画でも出せないじゃん。そこが唯一無二ですごいよ。
今岡秀雄 まあその雰囲気の好き嫌いはあるって事で
くつ王 (おお・・・今岡が締めた・・・)えー皆さん、どうもお疲れさまでした。次回は『げんしけん』でお会いしましょう。
