あらすじ
幸村誠 著
1999-2004年
モーニング / 講談社
全4巻
時代は2070年代(2075年以降)。人類は宇宙開発を進め、月面でのヘリウム3の採掘など、資源開発が商業規模で行われている。火星には実験居住施設もあり、木星・土星への有人探査計画も進んでいる。毎日、地上と宇宙とを結ぶ高々度旅客機は軌道上と宇宙とを往復し、宇宙ステーションや月面には多くの人たちが生活し、様々な仕事をしている。しかし、長い宇宙開発の歴史の影で生まれたスペースデブリ(宇宙空間のゴミ。廃棄された人工衛星や、ロケットの残骸など)は軌道上にあふれ、実際にたびたび旅客機と衝突事故を起こすなど、社会問題となっていた。
また、地上の貧困・紛争問題は未解決のままで、宇宙開発の恩恵は、先進各国の独占状態にある。このため貧困による僻みや思想的な理由付けによるテロの問題も、また未解決である。
主人公のハチマキは宇宙で働くサラリーマン。主な仕事は宇宙のゴミ「デブリ」の回収作業。いつか自分個人の宇宙船を所有することを夢みている。ゴミ拾いは大事な仕事だと自分を納得させつつ、当初の夢と現実の狭間でこのまま現実を受け入れるか、それとも夢を追い求めるか思い悩む。
くつ王
序盤のハチマキの抱える焦燥感であったり、成功欲であったり、孤独感であったりというのは、10代後半から20代にかけて男だったら誰でも経験するもんなんじゃないだろうか。
僕にもそういう時期はあった。
「誰にも分かってほしくなんかねえ」とか、「おまえらなんかに興味ねえ」とか、「オレが世界で一番偉い」とか「誰よりも立派な医者になってやる」とか本気で思ってたんだけど、アレは何だったんだろう。
そのクセ、孤独感に押しつぶされそうになったり。
そういう自分も通り抜けてきたハチマキの葛藤が宇宙を通して描かれている序盤は、今読むとなんだか読んでていたたまれなくなる。
でも一番好きなのも、このハチマキがのたうち回って迷走する、解放されるまでの過程だったりします。
実際、僕が初めてこのマンガを読んだときは、僕自身まだのたうち回ってた時期で、ハチマキや『ヒミズ』の住田と自分を重ね合わせてたりしました。
そしてハチマキの解放されていくのを見て、「ああ、こういうことなんだろうな」となんとなく理解できたような。
たぶん今の僕があるのはこのマンガのおかげなんじゃないか、とまで言うと大げさかもしれないけど、それくらいこのマンガには感謝してます。
「結局ヒトは一人では生きられない」なんて、ちょっと直球すぎて赤面してしまいそうなテーマだけど、宇宙という壮大な視点から見てみることで、それはとても当り前で、大切なことなんだとごく自然に読み手に伝えてくれます。
なんか、す〜っと入ってくる感じ。
とても心地よい読後感です。
大きくなったら娘にも読んでほしい。
今岡秀雄
"はしかのようなもの"になる前のハチマキとタナベ・なった後のハチマキとロックスミスの対比や、白い猫・もう一人のハチマキなどにより思考が分かりやすく描かれており、それ故重いテーマが伝わり過ぎるくらい伝わってくるため、少しずつしか読めなかった。
読むたびに心が騒ぐ…っていうかギュッと縮む感じで、収拾がつかなくなることもあった。
これねえ、レビューとか書けんにょねえ…
誰でも思い悩む事はあるし、孤独なり恐怖なりと頑張って暮らしとる。
その結果、しかも深く深く考えた結果、「やっぱ愛」にたどり着くのは幸せなことよね。
どうなんだろうみんな?俺は「考えないこと」に傾倒した。だってさあ、キツいやん考えるの。移動のときには勉強したり本読んだり音楽聴いたりして、必死にツマらない事は考えないようにする。それで薄っぺらな人間になっても良いじゃない。何に関しても考え過ぎはよくない。俺は一度思考の深淵に落ちてしまって、眠れなくなってメシ食えなくなって会社にも行けなくなったことがあった。それが愛、で解決できたらどんなに幸せだったかって思う。そう言う人が周りにいてくれたら良かったと思う。タナベみたいにさ。カウンセラーなんて分析してくれておしまいよ。結婚したり子供ができたりしたら愛に傾倒できるのかなあ俺も。ハチマキみたいに。ああ、こんな個人的なこと書いてもしゃあねえな。
ハチマキが孤独、苦痛、不安、後悔に落ちていくとかまぁ幸せな家庭環境からして疑問には思うけど、そこから救われて行く様は本当に良く描けている。
まずタナベスゲエよな。「女のカン」だって。笑っちまったんよ。デケえ。
それからこれほど物語にのめり込ませる、こんなに色々書いちゃうほど読み込ませるのはひとえに作者の力だと思う。凄い人だす。幸村誠。
たろう
プラネテスをクロスレビューすることになりましたが、
今まで1回も読んだことがありませんでした。
というより、そもそもプラネテスというマンガ自体を知りませんでした。
ネットカフェで探して読むかなぁと思っていたときに、
近くの本屋さんで、プラネテスが4巻まとめて売ってました。
店頭で表紙をみて、思わず全巻買ってしまいました。
表紙と帯をみてつい買ってしまうマンガというのは、
それだけでよいですね。
空をみあげ、
天体望遠鏡で月をのぞき、
相対性理論を知って宇宙物理学者になろうと思った
あの頃のワクワク感がよみがえってきます。
貴族
この漫画は最高ですよね。
核融合発電が完成し、ロケットに代わる宇宙への移動手段が発明された近未来の宇宙漫画。
・・・なんだけどテーマは一巻して「愛」なんだよね。
僕はこの漫画で愛とはなんたるかを知りました。と言いたい。
愛と言っても恋愛というより、死の危険がすぐそばにある宇宙飛行士という立ち位置から「他者との関わる」ということを通じて愛を説いてます。
マザーテレサは「愛の反対は無関心である」と言ったそうです。
孤独で強く完成された宇宙船員を目指す主人公のハチマキは孤独も苦痛も不安も後悔も全部俺のもんだと言い、愛の反対をよく現してます。
孤独で何が楽しいんですかバカみたいと愛を説くタナベが現れ、孤独の象徴「もうひとりの自分」が崩れ、宇宙の象徴「尾の長いネコ」を通じてハチマキは愛を受け入れていく訳ですよ。
反目しあうんだけどやっぱり愛に帰ってくるわけですよ。そうでなくては。
派手さはないけど、名言も多いし絵もうまいし傑作漫画ですよ。
1、2、3話目とプロポーズの話と風車の話と全部大好き。
一生抱えて置きたい漫画。というか人に買い与えたい漫画ですね。
一つだけ分からないことがあって、4話で九太郎が最後に「なあにすぐに追いつくさ」といって大きかった学生服がぴったりになるほど背が伸びるんだけど、これは何を現しているの?
まぁ後ですごく成長して現れるんだけど、いや、そういうのを現している訳じゃなくて・・・ほら・・・ヘルプ。
頼む
言ってみれば、青春真っ只中!の主人公が、異なる価値観を持つ種々の世代、種々の背景を持つ人たちと接する中で成長していく、という物語。ここで大切なのは、『導かれて』成長していくってこと。主人公が必死にもがいていて、これに対立する形で現れる登場人物たちに接することで、主人公が自分の答えを見つけていく。
ここで、最終話から登場人物の台詞を抜粋します。
まずロックスミス「神が愛だというなら、我々は神になるべきだ。さもなくば、我々人間はこれから先も永久に・・・真の愛を知らないままだ」と。次にラモン「完全な愛を渇望して得られぬまま、それでも人間は、その渇望ゆえに宇宙をさまよわずにはいられない」。これが主人公ハチのスピーチに繋がっていくんだけれども、そのハチの台詞のあと、ロックスミスがポツリとこぼす「気安く愛を口にするんじゃねぇ」が、こう、哀愁があるというか、なんともいえませんね。
先に書いた『導き』については、この「愛」についての一連のやりとりから読み解くと、導きというよりは『救い』なんですね。主人公がもがき苦しんでいる暗中模索の状態からの『救い』が、周囲の人々の「愛」なんですね。ラモンの言葉に準じて言うならば、それらはすべて「不完全な愛」なのかもしれないけど。
というわけで、これは、愛の物語です。
最後のカットからして、博愛の物語ということもできるかもしれませんね。
いやー、言葉にすると安いなー。
クロストーク
くつ王 × 今岡秀雄 × 頼む × 貴族 × たろう 2008.06.24
女性は強い
くつ王:えーそれでは今日はプラネテスについてですけど・・・これはもう念願というか、マンガへッドが始まった当初からやりたいと思ってたマンガなんだけど。皆さん、かなりいい点数付けてますね。そして、けっこう自分の内面的なことを書いたレビューが多い、という。その中で、唯一マンガの内容にも、自分の内面のことにも一切触れてない驚愕のレビューを書いたたろうにまずは聞いてみたいと思います。たろうはプラネテスどうでした?
たろう:僕は2008年にリアルに読んだんだけど、読んだ後に、あの作品が出たのが199X年というのにまず驚いた。10年前にあんな作品を書いたんだって。あの宇宙のなかの無の中の人間性がすごいなと
くつ王:ほんほん
たろう:主人公にシンクロしたときに。僕にはあの状態で自分は保てない。地球にいたいと思った。そして奥さん(お母さん)みたいに強くなれない。生きて帰ってこいなんていえない
くつ王:語ったねえ・・・たしかにプラネテスを全体通して、女性が強く描かれてるよね
頼む:いえた
くつ王:もう全てを知ってる感じで描かれてるというか。タナベもお母さんもそうだけど、あの裸になる同僚とかも
頼む:困惑したり戸惑ったりもがいたりしてるのは男なのよね。女性は両足が地面についているというか。
たろう:あー、いい表現だ。
頼む:その周りをフワフワバタバタと飛んでるのよね。男って。わーわー言いながら。
くつ王:切ない生き物だ・・・
たろう:あんなふうに家族を遠くにおいて僕は働けないな・・・というか彼らは仕事じゃなくて夢というか渇望というか、二度と会えないかもしれない状態でつきすすめない。彼らみたいに強い意志はない。僕は、ね。
くつ王:語るねえ・・・
今岡秀雄:語る
たろう:いや~面白かったよ
今岡秀雄:そしてレビューに書こうよそれを
たろう:時間をあけてしみでてくる感覚というか
主人公の苦悩と解放
くつ王:僕と貴族と今岡は「主人公の苦悩と解放」にフォーカスを当ててレビューを書いてたんだけど、この辺は頼むはどうだった?もちろん愛の話ではあるんだけど、それまでのハチマキの苦悩がやっぱり好きなんよね、僕の場合は。状況は違うと思うけど、あーいう苦悩って誰でもあるじゃん?焦燥感とか。
頼む:苦悩の描き方はすごいね。好きというか、初めて読んだ、ああいうの。焦燥感の中で、主人公の主張というか、行き先というか、そういうのがすごい不安定な感じがよく描けてる。一直線な青春はよくあるけど、そうじゃなくてグラグラなハンドルですごいエンジン積んでる感じ
くつ王:うんうん。途中で何度か答えが出たような感じになるんだけど、結局逆戻りみたいなね
頼む:そうそう。それが、最後のスピーチにある、すごい力だけど、怖くもある、っていう。あそこまでの苦悩とか焦燥感、答えの出ない迷路を超高速で突き進むしかわかんねぇ!みたいなあの苦しみがしっかり描けてるからこその開放やら救いが、すごい大きな意味を持つのよね。
くつ王:うんうん
今岡秀雄:対話式で、文章で描かれるから理解しやすいよね
ハチマキ、タナベ、ロックスミス
くつ王:あの最終回については皆さんどうですか?キレイにハチマキだけでまとめずに、3者3様の答えを描いてるところなんか「この作者は天才じゃなかろうか」と感嘆したんだけど
貴族:それは言えた
今岡秀雄:見事に対比されてるね
頼む:気安く愛を語るんじゃねえ、っていう。
貴族:答えはひとつじゃないんだよね。
くつ王:うんうん
今岡秀雄:この物語はタナベ・ロックスミス・ハチマキの対比をうまく使ってる物語に書かれてて、最後、それを終結させた時にはアレが震えた。内容よりも構成にまず震えて。で、読み返して感動っていう。凄いよほんと
くつ王:ハチマキは結局タナベと近いところに行くんだけど、ロックスミスは最後までぶれないんだよね
貴族:ロックスミスは唯一のリアリストだよね。
頼む:ハチマキが最初、ロックスミス側に吹っ切れようとするけど、タナベ側にぐいぐいっと、抱かれていくというか。最後の最後の「気安く愛を語るんじゃねぇ」は一部の読者の反応を先読みした作者の代弁であり、その後姿の哀愁が作者のメッセージと読めるね。ロックスミスも、牧師との会話を経て、すこし揺らいでるっていう。
今岡秀雄:最後のロックスミスさ、顔を書いてないんだよね。表情を。あれで読者によって言葉の受け止め方が変わるっていう
くつ王:そうそう。泣いてるんじゃないかっていう含みを持たせてるよね
今岡秀雄:漫画的な表現方法をうまく使ってるね
貴族:泣いてるとは思わなかったなぁ
くつ王:ロックスミスがぶれるとすればあのシーンかな、と。えーと、僕もプラネテスに10点付けてるんだけど、貴族も文句無しの10点ということで語りたいことがたくさんあるんじゃない?
貴族:語りたいというのならば1話からずっとあれこ言いたい。
くつ王:1話いいよね。あれでグッと引き込まれる。物語の導入としては完璧よね
たろう:僕はホント表紙だけでひきこまれました
くつ王:あと地球を「丘」とか呼んだりするのがカッコいいよね。船乗りとか。カッチブーじゃん
貴族:ふなのりとか言いたいよね
あの頃の僕らは
たろう:繰り返しますが、世紀末にあれを書いてたのがすごい
今岡秀雄:というと?
たろう:いや10年前に、今読んだみたいに共感できたろうかと。それはただ単に時代の問題ではなく個人的な問題かもしれないけど
頼む:年齢だ
たろう:そう。年齢と家族だ
今岡秀雄:あ~、な~る
たろう:20歳になったばかり
今岡秀雄:アナル
頼む:19や20では感動できん。今みたいには。
たろう:うんうん
くつ王:僕はほぼリアルタイムに読んでたんだけど、やっぱり当時はアパシーというか無感情な感じに支配されてて、ちょうどハチマキの苦悩に乗っかれたようか感覚があった。なので、そこからの解放の過程が、そのまま自分の解放なんじゃねえかってくらいに、感動した
頼む:リアルタイムって、20代前半?
くつ王:学生のときだからそれくらいやね
頼む:すごい幸せな漫画体験やね。黄金体験。
くつ王:もう周りの人に読ませまくったよ。完結した後に。今岡にも貴族にもかなり勧めたと思う。貴族がレビューで書いてたけど、ほんと買ってあげてもいいくらい。それくらい読んでほしかった
今岡秀雄:俺はそれで読んだ。早すぎたね俺は読むの。重い中二病じゃん、って感じで普通に楽しく読んだ
貴族:俺も勧められた。
そして人生の話へ
くつ王:今岡は今読むのと、当時とでは違う感じ?
今岡秀雄:つーか3年くらいして読み返したら、も、ちょっとずつしか読めなくて。重いんよね兎に角、解放されるまでが
くつ王:そうね
今岡秀雄:今呼んでもそうなんだけど、自分もこうなるんじゃねえかって恐怖が。まあ今は救いを中心に読めるからだいぶいいけど。ああ…結婚してえ…自分がそうなるかも、しかも周りにタナベがいねえっていう
頼む:転職前に読んでたら、絶対違ったと思う。僕。読めなかったかも。じゃ、僕にとっては、来週が、タナベだったという美しい話。
くつ王:美しい・・・(うっとり)
頼む:「そんなに戦わなくたっていいんだよ」「勝たなくたっていいんだよ」っていう。
今岡秀雄:俺も○○○○(前の彼女)がタナベだったかもしれないなあとか思う・・・
頼む:結婚せい。今岡のその台詞はでかいね。貴族のアレくらいでかい。
今岡秀雄:でもさあ、30年振りかえって、ああ、自分を理解してくれた人はこの人だって思う事、みんなあるじゃん
くつ王:うんうん
今岡秀雄;その時に、それに気づけたハチマキはホントうらやましい。あと結婚した3人もさ・・・
くつ王:いやー・・・それは・・・言えた
頼む:・・・救ってくれた人ではあるな。
今岡秀雄:勃起!
くつ王:まあそういう自分の内面と向き合わざるをえない作品よね・・・
今岡秀雄:みんなはしかにかかってるんだよね…
くつ王:はしかは大きくなって罹ると重いからね・・・
頼む:うまい
今岡秀雄:うまい
たろう:はしかは小さいほうが怖いんだよ、本当は。
頼む:医者め・・・
貴族:専門科医め・・
今岡秀雄:リアリストじゃん
くつ王:今のたろうのセリフはカットしときます
たろう:すんません・・・で、彼女ができた貴族は今どうなんだっていう
頼む:顎は治るとして
貴族:え、タナベができたかってこと?
頼む:聞くな
くつ王:今の彼女はタナベになりうるのかっていうことでしょ
貴族:うーん、なりうるけど、何をもってこれは俺のタナベだって言うのは気づくの難しいよね。
たろう:なりうるっていうのは、まだなってないということ?
今岡秀雄:まあ貴族が満たされてれば救いもくそもないけよかろう。そういう形もある
頼む:あの・・・話し戻していい?ごめん。
くつ王:いいよ!
意味深なコマについて
頼む:えー、いくつかあるんだけど、貴族の語りをもう少し聞きたいので。貴族がレビューに書いてた、疑問の部分があったでしょ?あれ説明してほしい。
くつ王:あー弟!
貴族:おーそれよ。あれみんなどう感じたの?
くつ王;あれはまあ・・・大きくなるんだなあって・・・
今岡秀雄:別にどうも感じなかった意味ないんじゃん?
くつ王:まあ・・・深い意味はないかもね☆
今岡秀雄:時間の流れを説明するため、くらいにしか思ってない
貴族:そうか、大ゴマ連発であのカットで締めてるからどういうメッセージかなぁと。意味がないなら意味ないでいいんだけど。じゃあ次の話題振っていい?
くつ王:うん
貴族:一番好きな話は?
くつ王:僕はフィーのオジサンの話かな。4巻の、いわば蛇足的な部分で、ハチマキの苦悩とか全然関係ないけど、世の中の不条理とか、ロックンロールとか、愛とか、全てが詰まってるよね。サイコ〜
今岡秀雄:あ~。フィーの家族最高
くつ王:フィーが着てるTシャツにさ、「Go Back To Teenage」とか書いてんの。泣けた
貴族:おぉ気づかんかった
泣くべきか笑うべきか
今岡秀雄:別の話していいかな。あのさ、タナベが遺書が書けないくだりでみんな愛してるから、だから…って泣くじゃない
くつ王:うんうん
今岡秀雄:あれがさ、泣かない方が良いと思うのよ。笑ってくれたら…とか思わなかった?
貴族:んーでもあれは号泣するからこそ、あの後のバス停で、は〜・・となるあのすっきりと落ち着いた空気感に繋がるけん展開的には泣いて正解だと思う
頼む:女性だって、揺らいでるんだ、っていうね。女性だって、ぎりぎりのところでやってるんだっていうね。
くつ王:タナベが弱いとこ見せるのってあそこだけだもんね
今岡秀雄:そうなんよ。いや、だからこそ2人は近付くわけだけど。それは分かってるけど、凄い大きい…カッコ良いタナベで俺が泣きたいなあって。で、俺とタナベが付き合いたいって。愛って何だか分かっていない俺だからこその意見よね
貴族:じゃあ笑ってるのに涙が出てくるという感じでもダメか。
頼む:それはアリなのではないだろうか。あ、ビール取ってくる。
くつ王:あ、僕も焼酎注いでくる!
今岡秀雄:俺も3杯目注いできた。も、会ってやりたいねコレ。徹夜で
くつ王:うん、で、ポッドキャストで配信したい
タナベはすごい
頼む:今日はビールうまいわ。明日飲みすぎだと起こられるわ。タナベに。あのさ、最終話の最後の方でさ、タナベが、ハチマキと結婚した理由きかれてさ、自信満々で、大した事ない理由言うやん。愛してるって、いうやん。あれよ。あれが愛だといいたい。好みのタイプとか言ってる場合じゃないよね。あの表情がすごい。
くつ王:分かる
貴族:何当然のこと言ってるんですか?って顔からありあり出てるよね
頼む:そうなのよ。あーこれ、説明できんわー。
今岡秀雄:「? はいもちろん」の『?』が凄い
貴族:プラネテスの話じゃないんだけどね、世の中に引きこもりとかヤンキーとかダメな男を選んで付き合う人がいるって話を聞いたのよ。それで付き合ってその人をまっとうに更生させるのが好きなんだって。更生させたら、泣きながら別れてまた次の更生させる人を見つけると。
くつ王:えー
今岡秀雄:その話が、プラネテスの何になってるん?
頼む:(このトークはどこへ行くのだ?)
貴族:いや、尊敬する愛の話。
頼む:???????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????
くつ王:でも女ってヤンキーが好きだしな!そうしてヤリマンになっていくのさ・・・
今岡秀雄:ま、酔ってやってるからね!
貴族:愛なんて尊敬しないやん。タナベとこの話は尊敬するなぁと思ったんよ。文章力なくてごめんね。
今岡秀雄:ちなみに貴族の話は愛じゃないと思う。趣味とか自己満足やん。そんなのが愛だったら嫌だなあ個人的には。ユニセフ入れよっていう
貴族:趣味でもあるけど愛がないとできないっしょ。
MANGAHEADZの納得のいかないシーン
今岡秀雄:話戻すけど、ハキムがさ、ハチマキとタナベのキスを見て活動をやめるやん?あれ、何で?
くつ王:まあ・・・ヒトを殺すのって・・・誰かの愛するヒトを殺すことだからって今更ながらに気づいたんじゃないの?
今岡秀雄:ああ、殺す対象にも愛があるって思ったから?でもそんなの…分かってた話じゃん?
頼む:あのシーンはやりすぎ感というか、ドラマ的に過ぎるきらいはあるね。
貴族:ハキムもはしかだったんじゃん。
今岡秀雄:うーん人殺しまでしててそれは…って感じはするけど話的にはいいか
頼む:いわゆる「目的のためには手段を選ばず」っていう。ハキムは、ロックスミスの端的な例なのよね、その点では。
くつ王:それいえた
今岡秀雄:うん
頼む:人殺しとか、無差別殺戮とかが「ダメ、ゼッタイ」なのは、誰でも気づけるけど(ハキムね)、もうすこし微妙な手段を使ってるのがロックスミス?ハキムのエピソードあたりは、僕もイマイチ腹に落ちないのよね。
くつ王:まあどっちも自分の理想のためなら誰が死んでも、ってとこよね
頼む:ハキムはハチマキの邪魔者として現れて、ロックスミスはハチマキと同じ目的を持つものとして現れてるから、ハキムの登場意義は、ロックスミスとの対比とネタフリとしては理解できるけど。タナベのキスで、っていうところは、なんだかなー。唯一といっていい、イマイチポイントだわ。
今岡秀雄:よねえ、違和感あるよね
くつ王:そうかもね・・・
頼む:あと、出遅れたけど貴族の話、あれは愛ではないと思うよ・・・愛ならば、それは博愛としてしか機能し得ないし、博愛ならば、恋人というスタンスを取ってはならない。「あなただけを愛しているわ」的なことを匂わせてすらなならない。
今岡秀雄:貴族、『愛すべき娘たち』を読みましょう
くつ王:あー、あの3話目は博愛の話よね
頼む:来た・・・
貴族:愛なくては人間不信まで落ちてる人を更生できないと思うけど。
くつ王:でもやっぱり博愛のような気がするなーそれは。そしてヤンキー好き
今岡秀雄:そして…ヤリマン
貴族:うーん。
頼む:博愛ならば「あなただけを愛しているわ」的なことを匂わせてすらならない
今岡秀雄:何かなくてはできないとは思うけど、それは愛ではないっしょ
くつ王:正義感、かな
今岡秀雄:今、プラネテスで言ってる愛の話をしてて、タナベがハチマキを更生する為に結婚するわけじゃないわけで。別の話ね、要は
貴族:うん。共通するのは尊敬したってこと。
頼む:ならよし。
今岡秀雄:尊敬か~い
貴族:愛なんて普通は尊敬するもんじゃないから
頼む:タナベと同じ種類の愛じゃない、ってことなら、よし。つか、ま、人それぞれよねー。えーっと、くつ王よ・・・・ごめん、僕ね、9点にしてほしいの。この熱い気持ちは8点じゃないの。
くつ王:僕も気になってた、その熱い思い。8点じゃねえだろっていう
貴族:頼むが今日はかなり語ってたよね
頼む:10点でもいいっていう。なんならナウシカを9点に下げるっていう。そうしよう。うん、そうしよう、これ。
くつ王:10点にする?
頼む:・・・うん!こっ1
幸村誠のメッセージ

今岡秀雄:海に落ちてさ…「俺しかいない、俺がそう望んだ」 → 「俺ですら、宇宙の一部なんだ」って凄くねえ?ここ、凄い感動した
。あ~酔ってるわ脈略ねえ
頼む:いや、そこすごいよね。白い猫から逃げなくなった、その成長というか、達観というか。
くつ王:僕もそこが一番好きかな。タイトル絵(↑上のデッカい看板です)にも使ったし
頼む:そのくだりにしてもそうだけど、言葉にするとすごい安いけど、いわゆる「僕らはちっぽけなんだ」っていう部分と、愛の部分ね、「支えあって助け合って」みたいな部分とがあってね、で、最後のカットね、地球が、ボルトの向こうにあってね。その辺で、僕はレビューに書いたのね。「博愛の物語といえるかもしれない」と。なんつか、平和とか?そういうの。愛っていう強烈な力は、戦争にも繋がるし、平和を築くこともできるみたいな。安いわー。でもそういうことよね。
くつ王:分かる
今岡秀雄:良い
頼む:けど、一番感動するのは、やっぱり世界平和とかよりももっと近い距離の愛なのよね。ずーっと、もう、ずーっと、僕はタナベの「はい、もちろん?」の顔を思い出しながら、ビールを3本よ。
今岡秀雄:女のカン、ってのもさ、好きなの。あの黒い猫がいたから、って事だとは思うけどさ、それをひっくるめて「女のカン」、で、親父さんの参りました。素晴らしい
くつ王:結局オレたちは女の掌で動き回ってるだけなんだよな・・・
今岡秀雄:それよ
くつ王:じゃあ今回は異常なくらいに盛り上がってますが、キリがないのでそろそろ・・・勃起!
頼む:勃起!
今岡秀雄:勃起!あ勃起!
貴族:勃起
くつ王:じゃあ次回は「ピューと吹く!ジャガー」でお会いしましょう!
